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遺言

坂上忍さん、事実婚で、パートナーへの遺言書を作成されているとのこと。

    タレントの坂上忍さんが、テレビに出演されたときに、ご自身は事実婚であり、パートナーの方に対する遺言書を作成されていると発言されていたようです。

    坂上忍 僕は「事実婚」 パートナーへの遺言書も作成ずみ…10年以上交際

     

    現代においては、事実婚というのはとくに珍しいことではないのだと思いますが、こうして若いうちからしっかりと遺言書まで準備されている方はどのくらいいるのでしょうか。

    坂上さんは、公正証書遺言を作成されたそうです。公正証書遺言となると、自分の手で作成する自筆証書遺言よりも、お金も時間もかかりますが、紛失の恐れもなく、将来の争いの可能性も低いと考えられます。公正証書遺言を選択されていることから、より真摯にお考えになっていることが伺えます。

    事実婚ですと、法的には夫婦ではありませんから、どちらか一方が亡くなってしまった場合には、残された方には相続権はありません。しかし、遺言によって、相手に相続(正しくは「遺贈」といいます)させるような内容にしておけば、希望どおりに財産を処分できる可能性が高まります。

     

    おそらく、事実婚の状態にある方々は、ぼんやりとでも「遺言というのが必要なんだろうな」ということはお考えになっているのではないかと思いますが、いざ、作成しようと思ってもなかなか体が動かないのではないでしょうか。

    紙とペンと印鑑があれば、いつでもどこでも作成することができますが、では、何と書けばいいのかわからない。ネットで調べればいくつも記載例は出てきますが、はたして自分のケースでそれらが適切なのかよくわからない。

     

    坂上さんがどのように公正証書遺言を作成されたのかはわかりませんが、なかなか先に進まないという方は、とりあえず、相続案件を扱っている専門家に相談してしまう、というのが良いのではないかと思います。面倒な資料収集などは丸投げできるでしょうし。

     

    つい先日も、お客様とお話しているなかで(遺言とは関係のない案件だったのですが)、「私も遺言を書いたほうがいいのよね」とおっしゃっていて、「その通りです、ご家族のためにも」とお話してきたのですが、「あぶなくなったらお願いするわね」とのこと。

    いや、それではダメなのです、あぶなくなったらもう書けませんから、とお伝えしてその点はご理解いただけましたが、「すぐには書く気にならない」と。

    お元気なうちに、遺言を作成するお気持ちになっていただきたいと思います。が、どこまで立ち入るかというのもお客様との関係性によるので、今回はそれ以上は深入りしませんでした。お子様方ともお会いしているので、その方々のためにも早めに遺言書を作成していただきたいとは思っていますが。

     

    坂上さんのように、50代くらいでもまったく早くはないので、多くの人が遺言書を作成するようになればいいと思っています。

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