銀行からもらった書類をずっと放置していたが、抵当権抹消の登記はできるのか?
司法書士の手塚宏樹です。住宅ローンが完済したあとは、抵当権抹消の登記手続きが必要になります。
金融機関から抵当権抹消のための書類を受け取り、法務局に申請を行いますが、申請をせずに放置してしまっているということもあります。
何年も前に完済済みの住宅ローンについて、抹消手続きを受託することもありますが、その場合、金融機関から受け取っていた古い書類はそのまま使えるのでしょうか?
結論は、問題なく使える、になります。
しかし、登記の申請書の書き方が若干変わってきます。
当事務所に抵当権抹消のご依頼をいただく場合は 「抵当権抹消登記のご依頼について」 をご参照ください。
金融機関から受け取った書類が見つからない場合は 「抵当権抹消登記に必要な書類が見つからない」 をご参照ください。
目次
抵当権抹消登記に必要な書類
抵当権抹消登記をする場合は、下記の書類が必要になります。
住宅ローンが完済すると、金融機関から送られてくるはずです。
- 解除証書
- 登記済証または登記識別情報
- 金融機関からの委任状
古くなっても問題ありません
上記の書類には有効期限はありませんので、受け取ってから何年経っても問題はありません。しかし、「解除証書」や「金融機関からの委任状」に記載された金融機関の代表者が変更になっていることがあります。
長年経過すればその会社の代表者が変わるということは十分ありえます。
しかし、代理権は消滅しない、という考え方がありますので、以前の代表者が発行した委任状でそのまま登記申請をすることができます。
申請書の書き方の注意点
- 登記義務者(金融機関)の代表者の表示は、現在の代表者の氏名を記載します。
- 「登記義務者の代表者の代表権限は消滅しているが、代表権限を有していた時期は平成○○年〇月○○日から平成○○年〇月○○日である。」との記載をします。
上記2は、以前の代表者についての記載です。
これは金融機関の登記簿を調べて、就任期間を確認しないといけません。司法書士に依頼せずにご自身で抵当権抹消登記手続きをしようとすると、このあたりは少し難しいかもしれません。
その場合は、金融機関に相談して、新しく委任状を発行しなおしてもらうようにお願いするほうがよいかもしれませんね。
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